【6月28日 AFP】イタリア・ポンペイ(Pompeii)遺跡で現代のピザに似た食べ物が描かれたフレスコ画が出土した。ただし、チーズやトマトのトッピングはなかった。研究者らが27日、発表した。

 フレスコ画は約2000年前のもので、最近の発掘調査で、半壊した壁の中央に描かれているのが見つかった。

 ザクロやデーツなどのフルーツと赤ワインが入った器と共に、丸い平べったいパンが銀色の皿の上に置かれている様子が描かれていた。

 ポンペイ遺跡の専門家は「古代のポンペイ市民の家の壁に描かれていたものは、(現代のピザの)遠い先祖かもしれない」としている。民家の一部にはパン工房があった。

 ポンペイは西暦79年に噴火したベスビオス山(Mount Vesuvius)からの大量の火山灰によって地中に埋もれたことで知られている。

 今回見つかったフレスコ画は、紀元前3〜紀元前1世紀ごろに古代ギリシャで行われ、古代ローマにも広まった客人への「もてなし」を描いたものとみられる。(c)AFP