【6月27日 AFP】ニュージーランド南島の学校が開催した狩猟大会で、狩りに抗議していた動物愛護活動家に対し生徒らが猫の死骸を見せつけて「肉、肉、肉」とやゆする出来事があり、物議を醸している。

 狩猟大会は寄付金集めが目的。今年4月、14歳未満の子どもが野猫・野良猫を狩って殺す部門を新設すると発表したところ批判が殺到。国際的に注目を集め、中止された。

 主催者は参加者にペットの猫を誤って殺さないようにと通告していたが、動物保護活動家は「子どもだけでなく大人でも、野良猫、野猫と飼い猫の区別はつかない」と指摘していた。

 子ども向けは中止されたが、大人向けの野猫・野良猫部門は厳格なルールの下、決行された。大会では他に、野生の豚、ポッサム、ネズミ、鹿の部門があった。

 動物保護団体「クライストチャーチ・アニマル・セーブ(Christchurch Animal Save)」の広報担当者、サラ・ジャクソン氏は、狩猟大会の会場で6人で抗議デモを行っていたところ、子どもたちにやじられたと語った。「猫の死骸を振り回しながら『肉、肉』と繰り返しはやし立ててきた」

 参加者は計量のため、狩った動物を会場に持ってきていたという。

 また、子どもたちはデモ参加者に向かって「ニンジンと草を食べてろ。たんぱく質と鉄分不足で死ぬんだ」と言い放ったとジャクソン氏はAFPに語った。

 一方、主催者は現地メディアに、デモ参加者が子どもたちを挑発したとするとともに、大会を批判する人は野生化した外来種が他の動物に与える影響を無視していると指摘した。

 自然保護局は、野猫・野良猫を絶滅が危惧されるニュージーランド固有の鳥やコウモリ、トカゲなどを捕食する害獣と見なしている。(c)AFP