【6月23 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)は22日、国際ボクシング協会(IBA)の競技統括団体としての認可を取り下げた。その一方で、ボクシングを2024年パリ五輪と28年ロサンゼルス五輪の参加競技に含める方針を明らかにした。

 複数の汚職スキャンダルで2019年にIOCから資格停止処分を科され、そのガバナンスや財務の透明性と持続性についても批判にさらされてきたIBAについて、IOC理事会はこの日開かれた総会で賛成69票、反対1票、棄権10票で五輪ムーブメントから除外した。

 今回の決定により、IOCと1904年から五輪では毎回ボクシングを統括してきたIBAの4年間にわたる対立に終止符が打たれた。

 ドイツ出身であるIOCのトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長は、ボクシング競技とボクサーに問題はないとした上で、「残念ながらガバナンスのせいでIBAには深刻な問題がある」とし、「われわれはボクシングという競技を非常に高く評価しているので、ボクサーは誠実で透明性のある国際競技連盟に統治されるべきであると確信している」と述べた。

 これに対し、現在ロシア人のウマル・クレムレフ(Umar Kremlev)氏が会長を務めるIBAは、この電撃的な決定をナチス・ドイツ(Nazi)による1941年の旧ソ連侵攻と比較しながら強い言葉で反発した。 (c)AFP/Coralie FEBVRE