【6月21日 AFP】スイス警察は20日、チューリヒ美術館(Kunsthaus Zurich)で所在が分からなくなっている絵画2点の捜索・回収につながる情報提供者に、同館が報奨金1万スイス・フラン(約160万円)を支払うと明らかにした。

 なくなったのはいずれも小作品で、フランドル(Flemish)地方の画家ロベルト・ファン・デン・ヘッケ(Robert van den Hoecke)と、オランダ黄金時代の画家ディルク・デ・ブライ(Dirck de Bray)の絵。

 警察は「チューリヒ美術館で昨年12月末以降、絵画2点の行方が分からなくなっている。チューリヒ州警察のこれまでの捜査では盗難が疑われている」とし、犯人や絵画の所在について、情報提供を呼び掛けた。

 国内で最も権威ある美術館の一つである同館では昨年8月、火災が発生。その後、作品700点以上を展示から外しクリーニングや修復を行った。

 問題の絵画2点の所在はそれ以降、把握されていない。警察は9月21日から12月22日の間に盗まれたとしている。

 2点は共に、オークの板に描かれており、ガラス板付きの額縁に収められている。

 同館には13世紀~現代の彫刻作品が4000点、グラフィック作品9万5000点が所蔵されており、スイスで最も重要なアートコレクションの一つとされている。(c)AFP