【6月17日 AFP】フランス北東部の警察は15日、ファストフード店の揚げ物用調理器に残された廃食用油を盗んでいた犯罪ネットワークのメンバーと疑われる6人を逮捕した。窃盗団は、バイオディーゼル燃料の原料として廃食用油を販売し、オランダに送っていた。

 サントルバルドロワール(Centre-Val-de-Loire)地域圏では過去3か月に52件前後の窃盗事件が発生。油385トン、市場価格にして46万ユーロ(約7100万円)相当が盗まれていた。

 ベルギー警察も、フランスとドイツに拠点を持つこの犯罪ネットワークを捜査している。

 飲食店から出る廃食用油は、かつては廃棄物と見なされていたが、今ではバイオディーゼル燃料化が可能な商品として価値を認められている。

 廃食用油はろ過された後、通常はメタノールを反応させることで、バイオディーゼル燃料に精製される。

 原油価格の高騰を受け、バイオディーゼル燃料の需要が高まり、犯罪組織に目を付けられている。(c)AFP