【6月14日 AFP】スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さん(20)は13日、化石燃料の使用をやめなければ多数の人々に「死の宣告」を下すことになるとし、各国の政治家に対し、脱化石燃料に向けこれまで以上の野心的な行動を呼び掛けた。

 トゥンベリさんはドイツ・ボン(Bonn)で開催中の国連(UN)主催の気候変動会議に合わせて記者会見した。世界の平均気温の上昇を産業革命前と比べ1.5度に抑えることを努力目標に掲げた2015年の「パリ協定(Paris Agreement)」に言及し、「早急かつ公平に化石燃料の使用を段階的に削減しなければ、目標の達成は不可能だ」と主張。

「そうなれば数え切れないほどの人々に死の宣告を下すことになる」「気候危機の最前線で生きている大勢の人々は、既に死刑宣告を受けている」と訴えた。

 化石燃料の燃焼時に出る二酸化炭素(CO2)が温室効果ガス排出量の大半を占めていることから、科学者や環境活動家は石油や石炭、天然ガスへの依存を段階的に低減し、再生可能エネルギーの利用拡大を推進するよう求めている。

 また、アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ(Dubai)で今年開催される国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)では、すべての化石燃料の段階的削減で合意するよう呼び掛けている。(c)AFP