【6月13日 AFP】北大西洋条約機構(NATO)の加盟国などが参加する合同演習「エアディフェンダー23(Air Defender 23)」が12日、ドイツ主導で始まった。加盟・パートナー国との連携強化とロシアなどへのけん制が狙いとみられ、航空部隊による合同演習としてはNATO史上最大規模。

 演習には、NATO加盟国を中心に25か国が参加し、最大1万人の兵士と約250機の軍用機が集結。日本と、NATOへの加盟を申請したスウェーデンも参加している。

 演習の目的については、無人機や巡航ミサイルでの域内への攻撃を想定し、防衛の相互運用性を向上することとされた。

 エアディフェンダーの構想が練られたのは2018年。14年のロシアによるクリミア(Crimea)半島併合を受けたものだが、ドイツ空軍のインゴ・ゲアハルツ(Ingo Gerhartz)中将は公共テレビで「どこかの国をターゲットにしているわけではない」と強調。「われわれが発信している重要なメッセージは、われわれには防衛力があるということだ」と述べた。

 演習は23日までの実施を予定している。(c)AFP/Deborah COLE