【6月5日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2023)は4日、女子シングルス4回戦が行われ、全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2023)覇者で大会第2シードのアリーナ・サバレンカ(Aryna Sabalenka)は7-6(7-5)、6-4でスローン・スティーブンズ(Sloane Stephens、米国)を下し、初の全仏オープン8強入りを果たした。

 ベラルーシ出身のサバレンカは次戦、ウクライナのエリナ・スビトリーナ(Elina Svitolina)と激突する。両者の対戦は今回で3度目となるが、ベラルーシが支援するロシアのウクライナ侵攻が昨年に始まってからは初めてとなる。

 サバレンカは、大会期間中の会見で侵攻やベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領との関係について質問された際に「安全とは思えなかった」とし、2日の3回戦勝利後の記者会見を拒否していたが、この日も2試合連続で通常の記者会見には姿を見せず、代わりに女子テニス協会(WTA)のリポーターとのインタビューを行った。

 大会側から配布された資料によれば、ベラルーシ勢とウクライナ勢の対決になるというデリケートな質問は避けられ、スビトリーナ戦に向けて「ベストのテニス」をしたいなどと語るにとどまった。

 一方、これが出産後初の四大大会(グランドスラム)となっているスビトリーナは、ロシアの第9シードのダリア・カサキナ(Daria Kasatkina)を6-4、7-6(7-5)で破り、4度目の全仏オープン8強入りを決めた。

 スビトリーナは、同じくロシア勢と対戦した3回戦に続き、この日も対戦相手との握手を拒否したが、母国によるウクライナ侵攻に反対の声を上げているカサキナは、優しく親指を立てて応じた。スビトリーナはサバレンカ戦でも引き続き握手はしないとしている。

 その他の試合では、2021年大会準優勝のアナスタシア・パフリュチェンコワ(Anastasia Pavlyuchenkova)が3-6、7-6(7-3)、6-3の逆転で第28シードのエリーゼ・メルテンス(Elise Mertens、ベルギー)を下した。準々決勝では、カロリーナ・ムホバ(Karolina Muchova、チェコ)と対戦する。ムホバはエリナ・アバネシャン(Elina Avanesyan)を6-4、6-3で退けた。(c)AFP/Dave JAMES