【6月2日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2023)は1日、男子シングルス2回戦が行われ、大会第9シードのテイラー・フリッツ(Taylor Fritz、米国)は2-6、6-4、6-3、6-4でアルトゥール・リンデルクネシュ(Arthur Rinderknech、フランス)を下し、3回戦に進出した。

 これでフランス勢は全滅となり、試合後には大勢の地元ファンからブーイングが飛んだが、フリッツはそれをあざ笑うかのように唇に指を当て、勝利を喜んだ。

 コート上でのインタビューでもやじはやまず、「とにかく観客の皆さんが素晴らしかったから自分も頑張れた。自分への声援がすごくて絶対に勝ちたいと思った。ありがとう、みんな」と皮肉交じりに語った。

 試合中には、フランス国歌を合唱して地元勢で唯一勝ち残っていたリンデルクネシュを後押しする観客にいら立ちを募らせていた。主審も観客に対してラリー中は静まるよう要請したが、聞き入れられなかった。

 今年の全仏オープンには、男女通じてフランス勢が28人出場したものの、3回戦に進出した選手はゼロ。2回戦で地元勢が全滅するのは、2021年大会以来となった。

 一方、世界ランキング8位のフリッツは、この勝利で全仏における自己最高成績に並んだ。次戦はベスト16進出を懸けて、第23シードのフランシスコ・セルンドロ(Francisco Cerundolo、アルゼンチン)と対戦する。(c)AFP