【5月31日 AFP】カナダ東部ノバスコシア(Nova Scotia)州で発生した山火事で、1万6000人以上に避難指示が出された。当局が29日発表した。火の手は州都ハリファクス(Halifax)にも迫っている。

 ハリファクス北西の周縁部では延焼が続いているが、28日夜に非常事態宣言が発令されて以降、規模の拡大は見られない。

 テレビ中継では、立ち上る煙や燃える住宅や車両が映し出されたが、負傷者の報告はない。

 ノバスコシアのティム・ヒューストン(Tim Houston)州首相は「崖っぷちの状態」だと述べ、またハリファクスのマイク・サベージ(Mike Savage)市長も、人口43万人を抱える同市が前例のない災害に直面していると語った。

 サベージ市長は記者会見で「昨日から(避難区域の)範囲は広げていない。状況が安定してきたとも考えられるが、予断は許さない」と述べた。

 延焼の拡大要因となっていた風向きが29日に変わり、火は発生源の方向に押し戻された。当局は、鎮静化にはまとまった雨が必要としているが、今週、降雨予報は出ていない。

 カナダでは29日現在、13の州・準州のうち8州で山火事が起きている。(c)AFP