【5月19日 AFP】インドの最高裁は18日、伝統の牛追い祭り「ジャッリカットゥ(Jallikattu)」を再開させた南部タミルナド(Tamil Nadu)州政府の決定を支持する判断を下した。ジャッリカットゥは、動物虐待だとして一時禁止されていた。

 最高裁は2014年、「極度の残虐行為」を加えているとして牛追いを禁止。しかし、タミルナド州は17年、全土での抗議を受け、祭りを再開するため州法を改正した。これに対し、動物愛護団体らが申し立てをしていた。

 ジャッリカットゥで参加者は、道具を使わずに、向かってくる牛のとがらせた角をつかんだり、背に飛び乗ったりして、牛をなだめる。

 反対派は、祭りでは牛の脚がふらつくように餌に酒を混ぜたり、暴れさせるため、囲いから会場に出す前に顔にトウガラシの粉をかけたりしていると主張している。

 ガラスの破片で角を研いだりすることもあるという。また、祭りで牛がけがをしたり、死んだりすることもある。

 参加者もこれまでに数十人が死亡し、数百人が負傷している。

 祭りの主催者らは、牛追いはタミル文化の一部で、牛に悪影響はないとしている。

 ジャッリカットゥは1月の収穫祭「ポンガル(Pongal)」期間中に行われる。(c)AFP