【5月17日 AFP】シンガポール政府は17日、大麻密売の罪で有罪となった同国人の男(36)の死刑を執行した。今年に入ってから2件目の死刑執行となった。

 権利擁護団体「トランスフォーマティブ・ジャスティス・コレクティブ(Transformative Justice Collective)」のコキラ・アナマライ(Kokila Annamalai)氏によると、男は2019年、大麻1.5キロを密売したとして有罪判決を受けた。

 シンガポールは世界で最も厳しい薬物規制を維持しており、死刑に相当する基準量は大麻500グラム以上とされている。

 刑務局はAFPに対し、チャンギ刑務所(Changi Prison Complex)で刑が執行されたと説明した。再審と刑の執行延期を求める訴えが16日に退けられたという。

 中央麻薬取締局(CNB)は、プライバシー保護を訴える家族の意向を尊重し、名前は公開しないとしている。

 国際社会から死刑廃止を求める声が高まる中、シンガポールは薬物取引の抑止には死刑が効果的だと主張している。先月26日には、大麻約1キロの密輸を共謀した罪でタンガラジュ・スピア(Tangaraju Suppiah)死刑囚(46)の刑が執行された。(c)AFP