トカゲの「媚薬」、人気も科学的根拠は皆無 パキスタン
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■人間の欲望
世界自然保護基金(WWF)のジャムシェド・イクバル・チョードリー(Jamshed Iqbal Chaudhry)氏もインドトゲオアガマの薬効は「完全なうそ」だと批判する。
インドトゲオアガマは国際自然保護連合(IUCN)のレッドリスト(Red List)で「危急種」に指定されおり、「乱獲により、絶滅寸前に追いやられるだろう」と警告した。
媚薬売りのアリさんはこれまで「何度も」野生動物保護当局に逮捕されたことがある。いつも1万パキスタン・ルピー(約4800円)以下の罰金で釈放されると、媚薬売りに戻るということを繰り返してきた。
アリさんはトカゲを熱し、腹の脂肪を溶かす。そこに非常に高価なスパイスのサフランを入れるというが、媚薬が1瓶600~1200ルピー(290~580円)で売られていることを考えると、本当かどうかは疑わしい。
トカゲ油は関節痛、腰痛、坐骨(ざこつ)神経痛、脱毛に効くという。アリさんは「サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ(Dubai)やシャルジャ(Sharjah)、マレーシア、アフリカ諸国にまでお得意さまがいる」と豪語した。(c)AFP/Nasir JAFFRY