【5月10日 CNS】中国国家統計局は4月30日、中国の製造業購買担当者指数(PMI)が4月に49.2%となり、前月比2.7ポイント下がり、閾値を下回り、製造業の景気が悪化したと発表した。

 国家統計局サービス業リサーチセンターの高級統計師である趙慶河(Zhao Qinghe)氏は、4月の製造業PMIの低下は、市場の需要不足と第1四半期の製造業の回復による高いベース形成などの影響を受けたと述べている。

 具体的には、4月の生産指数と新規受注指数はそれぞれ50.2%と48.8%であり、それぞれ前月比で4.4ポイントと4.8ポイント低下した。うち生産指数は依然として閾値を上回っており、製造業の生産全体は拡大を維持していることを示している。

 最近の一部のコモディティ価格の変動などの影響を受け、主要原材料の仕入れ価格指数と出荷価格指数はそれぞれ46.4%と44.9%と、前月比でそれぞれ4.5ポイントと3.7ポイント下落した。価格が大きく変動したため、企業の購入意欲が悪化し、4月の購買指数は49.1%に低下した。

 4月、装備製造業(産業のために生産技術や設備、機械を提供する工業の総称)、消費財業界、ハイテク製造業、エネルギー多消費型産業のPMIは、それぞれ50.1%、49.8%、49.3%、47.9%と、前月より低下した。装備製造業PMIは引き続き閾値を上回り、生産指数と新規注文指数は共に51.0%以上であり、業界は拡張傾向を維持している。

 4月の生産・経営活動の予測指数は54.7%で、高水準を保っており、企業の近い将来の市場の発展に対する信頼は安定している。

 制造業PMIが低下したにもかかわらず、中国の非製造業は引き続き高い景況水準を維持している。4月の中国非製造業景況感指数(ISM)は56.4%で、前月比で1.8ポイント低下したものの、年間で2番目に高い水準となった。そのうち、サービス業景況感指数は55.1%で、前月比で1.8ポイント低下したが、前年同期比で15.1ポイント高く、3カ月連続で高い景気区間に位置しており、サービス業の回復発展傾向が安定している。

 サービス業の中で、住民の外出や消費に密接に関係する交通運輸、宿泊、文化・スポーツ・娯楽などの業種の景況感指数は60.0%以上で、業務総量は明らかに増加している。企業の生産活動に密接に関係するインターネットソフトウェアおよび情報技術サービス、貨幣・金融サービスなどの業種の景況感指数も引き続き57.0%以上の高景気区間に位置している。(c)CNS/JCM/AFPBB News