【5月3日 AFP】英国のチャールズ国王(King Charles III、74)の戴冠式を6日に控え、バッキンガム宮殿(Buckingham Palace)につながる大通り「ザ・マル(The Mall)」沿いではすでに、熱烈な王室ファンが最前列を確保するため寝泊まりをして待っている。

 テントをいち早く張ったマリー・スコットさん(52)は、「戴冠式が行われる歴史的瞬間に立ち会えるなんて、とても幸運だ」と語った。

 スコットさんが王室行事を見学するようになったのは、2011年のウィリアム皇太子(Prince William)とキャサリン皇太子妃(Catherine, Princess of Wales)の結婚式がきっかけだった。テレビ放送で見るのとは違うと力説する。「自分の目で見て、周りの雰囲気すべてを感じなければ」

 スコットさんは友人グループと一緒だった。友人のキャロル・フォスターさん(63)は、先月27日から場所取りをしている。

「いい場所を確保したい。混雑すると思うし、一生に一度のことだから」と、場所取り1日目の夜にフォスターさんは語った。

 北アイルランド・ベルファストから訪れたパトリック・オニールさんも、王室行事を頻繁に見に来ている。ファンの人たちを一緒に、戴冠式前の雰囲気に浸るのが目的だと話す。「これまで国内のいたるところで出会った仲間と一緒に見学するのが重要だ」と述べた。

 1953年以来となる戴冠式を一目見ようと、海外から来た人もいた。英国にルーツがある米国人、トーマス・ムーアさん(80)はユタ州ソルトレークシティー(Salt Lake City)近郊から妻とやって来た。「戴冠式に立ち会えるなんて。私たちの世代にはとても意味があることだ」 (c)AFP/Anastasia CLARK