【4月24日 AFP】スペインの首都マドリードのイタリアンレストランで21日、ピザを「フランベ」するため給仕係が客のテーブルで火を付けたところ、誤って装飾品に燃え移ったとみられる火災が発生し、2人が死亡した。当局が22日発表した。

 マドリード市のホセ・ルイス・マルティネスアルメイダ(Jose Luis Martinez-Almeida)市長によると、従業員と客の計2人が死亡した。さらにやけどなどで12人が負傷、うち1人は重体だという。

 炎は天井や柱に飾られていた造花に燃え移り、店全体が炎上した。当時店には客とスタッフ合わせて約30人がいた。

 全国紙パイス(El Pais)の取材に応じた目撃者によると、給仕係はピザの乗った皿にアルコールを振りかけて火を付けた。フランス料理でスモーキーな風味を加えるための「フランベ」と呼ばれる技法で、視覚的な効果を狙ってテーブルで行われることが多い。

 給仕係は「片手に火の付いた皿を持ち、もう一方の手にガスバーナーを持っていた。花で飾られた柱のそばを通ると、あっという間にすべてが燃え上がった」という。

 市長によると、店から数百メートルの距離に消防署があったため、警報が鳴ってから10分以内に鎮火できた。現在、警察が捜査を行っている。(c)AFP