【4月18日 CNS】中国科学院心理学研究所と社会科学文献出版社は、中国で3度目となる「メンタルヘルス青書」を出版した。その中で、国内の学生約8万人(専門学校生らも含む)を対象にした「2022年大学生メンタルヘルス調査報告書」が公表された。

 報告書によると、大学生の74.1%が自分の生活に「基本的に満足」以上と答えており、17.2%は「満足か分からない」、8.6%が「不満」と答えた。大学生の50.4%が大学院進学を考えており、大学院を希望している学生の方がその他の学生より不安を感じる割合が高かった。また、大学生の主なストレス要因として「学業負担が大きい」「ホームシック」「自分に向いている仕事がわからない」が多かった。

 中国科学院心理学研究所の陳祉妍(Chen Zhiyan)教授は「かつては大学入試が若者にとって最大のプレッシャーだったが、最近は大学に入った後も将来への不安など多くのストレスを抱えている」と分析する。

 うつ病や不安リスクの傾向は、学生の属性によって大きく異なった。都市戸籍を持つ学生は地方戸籍の学生よりメンタルリスクが高く、重点大学の学生はそれ以外の学生より高く、四年制の大学生は専門学校生より高かった。陳教授は「学生が自分で描いている将来像と現状を比較し、不安を抱えている。一定のプレッシャーは成長に役立つが、過度な不安には周囲のケアが必要だ。学生もできるだけ早く自分の方向性を見つける必要がある」と話している。(c)CNS-中国青年報/JCM/AFPBB News