【4月17日 AFP】欧州連合(EU)の行政府に当たる欧州委員会(European Commission)は17日、加盟国のポーランドとハンガリーがウクライナ産の穀物をはじめとする食料の輸入を禁止したことを非難した。

 ウクライナ産穀物は、ロシアによる侵攻で通常の黒海(Black Sea)ルートが封鎖されて以来、EU経由でその他の国々へ輸出されてきた。ところがポーランドなどでは物流が滞留し、穀物価格は下落。農家の抗議やポーランド農相の辞任を招いた。

 ポーランドとハンガリーは15日に発表した禁輸措置について、6月30日まで継続するとしている。

 これを受けて欧州委報道官は「この措置について評価できるよう、関係当局にさらなる情報提供を求めている」としながらも、「貿易政策はEUの排他的権限であり、一方的な行動は容認できない」「こうした難局においては、EU内のすべての決定を調整し、足並みをそろえることが極めて重要だ」と述べた。

 ポーランドの決定を受けて、ウクライナ農業食料省は即日「遺憾」の意を表明。ポーランド農家の苦境に理解を示した一方で、最も困難な状況に直面しているのはウクライナの農家だと強調した。(c)AFP