【4月13日 AFP】南米エクアドルの最大都市グアヤキル(Guayaquil)にある刑務所で12日、6人の受刑者が首をつって死んだ状態で発見された。

 エクアドルの刑務所監督機関SNAIによると、遺体はそれぞれ収監されていた房内で看守が発見した。暴力の痕跡の有無や、ギャングに所属していたかどうかは明かされていない。

 事件が起こった巨大な刑務所内では近年、ギャングの対立による大量殺人が相次いでいる。

 現地メディアによると、遺体が見つかった収容棟は定員6800人。地元メディアによると、「ラス・アギラス(Las Aguilas)」と呼ばれるギャングが支配している。

 エクアドルは世界の2大コカイン生産国であるコロンビアとペルーの間に位置し、グアヤキルをはじめとする港湾都市が欧米への輸出拠点となっている。

 そのため麻薬取引に関連した暴力や殺人が増加しており、10万人当たりの殺人件数は、2021年から22年にかけて14人から25人とほぼ倍増している。

 中でも刑務所はギャング間抗争の場と化しており、21年2月以降、8件の大量殺人が発生。400人以上の受刑者が殺害されている。同年9月に起きた最悪の事件では受刑者119人が死亡した。(c)AFP