【4月12日 AFP】フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領が台湾情勢をめぐり、欧州は米中いずれにも追随すべきではないと発言したのを受け、ポーランドのマテウシュ・モラウィエツキ(Mateusz Morawiecki)首相は11日、米国との同盟は欧州安全保障の「絶対的基盤」だと反論した。

 モラウィエツキ氏はこの日からの訪米に先立ち、2025年上半期にポーランドが欧州連合(EU)議長国を務める際には米国との連携を「最優先事項」とすると述べた。「米国との同盟は、経済協力と防衛という2本柱に基づく欧州安全保障の絶対的基盤だ」とも語った。

 一方で「ロシアや極東の某大国などあらゆる国との協力を夢想する西側指導者もいるようだ」と述べた。「西側指導者」が誰を指すかは明言しなかった。

 マクロン氏が訪中後、台湾情勢をめぐり、欧州が米中に追随すれば「自分たちとは関係のない危機」に巻き込まれる恐れがあるとして、防衛面で「米国依存」を抑制すべきだと発言したのを受けたものとみられる。

 モラウィエツキ氏は対米関係について、防衛装備品に関する契約を承認・延長するなどして「強化」したい考えを示した。エネルギー・原子力分野での提携についても協議するとした。

 ポーランドは、同国初の原子力発電所の建設を米原子力企業ウェスチングハウス(Westinghouse)に発注している。(c)AFP