【4月11日 AFP】台湾固有種のクロクマが「くまのプーさん(Winnie-the-Pooh)」にパンチをお見舞い──。愛国心とユーモアあふれるこのワッペンが台湾全土で話題になっている。

 くまのプーさんは中国の習近平(Xi Jinping)国家主席に似ているとされる。台湾空軍の一部の操縦士が着用したこのワッペンには、習氏への対抗というメッセージが込められている。

 中国は8日から3日間の日程で、自国領土の一部と見なす台湾の包囲と攻撃を想定した軍事演習を実施。先週蔡英文(Tsai Ing-wen)総統が米カリフォルニア州でケビン・マッカーシー(Kevin McCarthy)下院議長と会談したことへの対抗措置とされる。

 台湾国防部はこの演習期間中に、軍備の充実をアピールする画像を公開。中でもソーシャルメディアで注目を集めたのが戦闘機を点検する空軍操縦士の写真で、その腕には台湾旗を手にしたタイワンツキノワグマがくまのプーさんをパンチしているイラスト入りのワッペンが写っていた。

 あるフェイスブック(Facebook)利用者は「素晴らしい。ここ数日で一番うれしい物だ」と書き込んだ。別の利用者は「中国税関を通る時はこれを着用しよう」と促した。

 ワッペンは桃園(Taoyuan)にある企業が製作したもので、1枚200台湾元(約870円)。市民が次々に買い求め、現在は品切れ中だという。(c)AFP/Amber WANG