【4月4日 AFP】オーストラリア政府は4日、政府支給の端末での中国系動画投稿アプリ「ティックトック(TikTok)」の利用を禁止すると発表した。欧米を中心に、安全保障上の懸念からティックトックを禁止する動きが広がっている。

 マーク・ドレイファス(Mark Dreyfus)司法長官は、「できるだけ早急に」実施するとしている。

 オーストラリアの禁止により、米国主導の5か国の情報機関による多国間協定「ファイブアイズ(Five Eyes)」の全構成国(米・英・加・ニュージーランド・豪)が、政府端末でのティックトックを規制することになる。

 このほかフランスやオランダ、欧州連合(EU)欧州委員会(European Commission)も同様の措置を取っている。

 ドレイファス氏は、適用免除についてはケース・バイ・ケースを基本に、適切なセキュリティー対策が施されている場合には認められると説明した。

 ユーザー数10億人以上を抱えるティックトックをめぐっては、アプリを通じて収集された情報が中国政府に共有される恐れがあると専門家は警告していた。

 ティックトックは利用禁止の動きについて、「外国人嫌悪に根差す」ものと批判。ティックトックの運営会社は中国政府の所有・管理下にはないと主張している。(c)AFP/Steven TRASK