【4月3日 AFP】映画『ラストエンペラー(The Last Emperor)』で米国のアカデミー賞(Academy Awards)とグラミー賞(Grammy Awards)を受賞した先駆的な作曲家で、環境活動でも知られた坂本龍一(Ryuichi Sakamoto)さんが3月28日、2度目のがんとの闘いの末、死去した。71歳。所属レコード会社が2日、発表した。

 1970年代に音楽グループ「イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)」で名声を得た坂本さんの革新的電子音楽は、シンセポップやハウス、ヒップホップの基礎を築くことに貢献。だが、最もよく知られているのはおそらく映画音楽作品で、第2次世界大戦(World War II)を題材にした『戦場のメリークリスマス(Merry Christmas, Mr Lawrence)』では作曲に加え、俳優として捕虜収容所の所長役を演じた。

 数十年にわたり米ニューヨークを拠点としていたが、多方面での活躍から日本で大きな人気を獲得。脱原発運動での積極的な発言でも知られた。

 2014年に中咽頭がんから回復したが、21年初めには直腸がんと診断され治療を受けていることを明らかにしていた。(c)AFP