中国の消費者の生活美容ニーズが高まり、日本ブランドが注目を浴びる
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【3月30日 CNS】最近1か月間、中国の北京市と広州市(Guangzhou)で中国国際美容博覧会(美博会)が相次いで開催され、合計50万人以上の美容のプロの人や代理商が来場し、中国の美容産業の強力な復興の兆候がみられている。
近年、中国の国民可処分所得の高まりや美意識の向上に伴い、人びとの生活美容への需要が急速に増加し、消費が徐々に上昇している。中国のデータ分析企業「艾媒諮詢(iiMedia Research)」によると、2021年には、中国の化粧品市場規模が急回復し、4553億元(約8兆7729億円)に達し、前年比で15%増加した。スキンケア製品市場規模は、推定で1751億元(約3兆3739億円)に達し、スキンケア製品は現在、中国の大部分の住民が消費する商品になっている。
中国の若者向けのライフシェアリングプラットフォームである「小紅書(Red)」アプリを開けば、美容・メイク・ファッションの指南について投稿するインフルエンサーが至る所に見られる。これは、中国の「Z世代(通常は1995〜2009年に生まれた世代を指す)」の美的消費と拡大する美的トレンドの傾向を反映している。2020年の7月以降の半年間で、「小紅書」のトップ1000商品のうち、美容・スキンケア商品が占める割合が67%と、第2位のメイクアップ商品の21.7%を大きく上回ったことが明らかになった。
中国の若者が消費する生活美容製品において、製品の安全性への注目度が近年顕著に高まっている。配合成分・配合率や添加物への注目を高め、美しさを追求する一方で健康にも配慮するようになっている。
先日開催された第27回中国国際美容博覧会(北京)の3日間、日本館には連日多くの代理商が出展者との協業の機会を探りに訪れた。日本貿易振興機構(JETRO)北京代表所対外業務部の鄭英姫(Zheng Yingji)主管は、これは中国市場の需要の変化の方向性を示しており、「消費者が安全な消費についてより多くの知識をつけ、化粧品を安全かつ科学的に使用できるようになることが、企業の研究開発に対する多くの消費者による極めて重要な関心事になっている」と語った。
日本の対外貿易機関のデータによると、2020年に中国が日本から輸入した化粧品は前年比30%以上増加し、約43億ドルに達し、韓国やフランス、アメリカなどの他の主要な供給国を超えた。輸入総額に関しては、日本は2019年に韓国を超え、第1位になった。
JETRO北京代表処の草場歩(Ayumi Kusaba)副所長は、化粧品の分野で、日本から中国への輸出は毎年増加しており、この10年間で10倍以上増加した。「2022年は中国全体の市場状況の影響で成長が相対的に緩やかだったが、日本は中国への化粧品輸出において重要な位置にあり、日本の企業は中国の化粧品市場に対して依然として非常に大きな期待をもっている」と述べた。(c)CNS/JCM/AFPBB News