【4月3日 CNS】中国インターネット情報センター(CNNIC)によると、2022年12月時点で中国のショート動画ユーザーが初めて10億人を突破し、ネットユーザーのうち94.8%が利用している。

 中国インターネット視聴番組サービス協会の周結(Zhou Jie)副事務局長は「ショート動画のコンテンツが豊富になっており、それがユーザーの増加とロイヤルティの強化、モバイルインターネットの利用時間とデータ通信量を増やす主要因となっている」と説明。ショート動画はライブ配信、電子商取引(EC)、教育、観光などの業界と相互に補完し、ネットユーザーの生活全体に浸透しているという。

 ショート動画のユーザー数は2018年の6億4800万人から2022年には10億1200万人に増加。ネットユーザーの利用率も78.2%から94.8%へ上昇した。

 ライブ配信のコンテンツは教養講座や無形文化財の継承、農業支援、オンライン求職、オンラインお見合いなど多様化しており、2022年末時点で大手ショート動画プラットフォーム「快手(Kuaishou)」には400種類近いライブ配信がある。2021年9月から2022年8月にかけて、別の大手ショート動画プラットフォーム「抖音(Douyin)」では舞台芸術のライブ配信収入が前年比で46%増加。地方の舞台芸術団体にとって重要な収入源の一つになっている。

 ショート動画プラットフォームは、ECビジネスと結びついたことで、ユーザーの消費習慣に大きな影響を与えている。2022年6月、抖音のショート動画による商品取引は前年同月比で161%増加した。第3四半期、快手のEC取引額は2225億元(約4兆2326億円)に達し、前年同期比26.6%増加した。データ量の多さと効率の良さから、新規出店数は80%近く増加している。(c)CNS/JCM/AFPBB News