【3月17日 AFP】スペイン議会は16日、新たな動物福祉法を可決するとともに、刑法を改正して動物虐待を厳罰化した。

 動物福祉法は犬を飼う場合、飼い主が「訓練」を受けることを義務付ける。また、犬を24時間以上単独にすることが禁止される。猫を飼う場合は、子猫の遺棄や殺処分を避けるため、不妊手術を受けさせることを義務付ける。

 一方、改正刑法では動物虐待が厳罰化された。これまでの最高刑は動物を死なせた場合の禁錮1年6月だったが、改正刑法では獣医師による治療が必要となった場合で禁錮1年6月、「加重虐待」で動物が死んだ場合は3年以下の禁固刑になった。

 ただし、改正刑法が適用されるのは主にペットで、畜産動物や狩猟犬には適用されない。また、動物の繁殖業者に対する法律も厳格化されるが、闘牛は対象外とされる。

 スペインは2022年、ペットは単なる物ではなく「感覚を持つ生物」と初めて認め、飼い主が離婚する場合、ペットについても「共同親権(養育権)」を認める法律を施行した。

 同様の法律は、オーストリア、フランス、ドイツ、スイス、ポルトガルなどの欧州諸国でも施行されている。(c)AFP