【3月14日 AFP】英BBCは13日、政府の新しい難民政策を批判したサッカー元イングランド代表FWのギャリー・リネカー(Gary Lineker)氏(62)が、同局の看板番組であるプレミアリーグのハイライト番組「マッチ・オブ・ザ・デイ(Match of the Day)」の司会に復帰すると明らかにした。

 リネカー氏は前週、英政府が新しい政策を発表する際に使った言葉をナチス(Nazi)時代のドイツが使用した論法と比較して批判し、これが公平中立を定めたBBCの指針に違反したとして10日に番組を降板させられていた。

 この問題はメディアで大きく報じられ、さらには他の司会者や解説者らがリネカー氏を擁護して週末の仕事をボイコットしたことで、騒動がエスカレート。BBCで高い人気を誇る「マッチ・オブ・ザ・デイ」は解説や分析が省略されて、20分の短縮版になった。

 しかし、ソーシャルメディアに関する局のガイドラインについて第三者委員会の検証を立ち上げて協力する間、リネカー氏が番組に復帰することでこの日双方が合意。今回の騒動は、BBCの責任者が降参したという大方の見方で幕を閉じることになった。

 リネカー氏は共同発表文で、「われわれが前進する方法を見つけたことをうれしく思う。局の再考を支持し、番組に戻ることを楽しみにしている」と述べた。(c)AFP/James PHEBY