【3月1日 AFP】アルゼンチンで10日前から行方が分からなくなっていた男性の遺体の一部が、釣り上げられたサメの腹から見つかった。捜査当局が発表した。

 石油会社の社員、ディエゴ・バリアさん(32)は先月18日、四輪バイクで外出。深夜に自宅に向かっているところまでは目撃されている。2日後、壊れたバイクとヘルメットが付近の海岸付近で見つかったが、バリアさんは行方不明となっていた。

 警察によれば、2人の漁師が、首都ブエノスアイレスの南方約1500キロの地点にあるコモドロリバダビア(Comodoro Rivadavia)付近で、国際自然保護連合(IUCN)の「絶滅危惧種レッドリスト」で深刻な危機(CR)に分類されているイコクエイラクブカを3匹釣り上げ、さばいたところ、腹の中から「人の皮膚と脂肪、肉」を発見した。

 一人がいとこに「サメを釣って腹を開いたらタトゥー入りの腕が出てきた」「ついてないや」と話す音声記録も公開された。

 身元は、前腕に彫られた女性の名前とバラのタトゥーで確認された。

 地元の警察署長は、バリアさんはバイクで岩に衝突して海に落ち、流されたのではないかとの見解を示している。

 当局によると、海軍も参加して遺体の残りの部分の捜索が続けられている。

 イコクエイラクブカは成体でも全長1.5メートルほど。魚や軟体動物を主食にしている。(c)AFP