【2月28日 AFP】イランで昨年生まれた絶滅危惧種のアジアチーター3匹のうち、唯一生き残っていた1匹が28日、腎不全で死んだ。国営メディアが伝えた。

 死んだのは、ペルシャ語で「勝利」を意味するピロウズ。昨年5月に2匹のきょうだいと共に生まれたが、2匹は同月中に死んでいた。

 国営イラン通信(IRNA)は「腎不全のため23日に中央動物病院に搬送されていたピロウズが、透析療法を受けたものの死んだ」と報じた。

 アジアチーターは、国際自然保護連合(IUCN)が絶滅を危惧する種をまとめたレッドリストに記載されている。

 チーターはかつてインドからアフリカ・セネガルの大西洋沿岸部まで分布していた。アフリカ大陸の南部では今も見られるが、同大陸北部とアジアではほぼ姿を消した。

 アジアチーターは、イランでは2010年には約100頭いると推定されていたが、昨年1月には環境省高官が、国内に生息するのは10頭余りだと述べていた。(c)AFP