【2月21日 AFP】ブラジルのルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ(Luiz Inacio Lula da Silva)大統領は20日、豪雨による洪水や土砂崩れで甚大な被害が出ているサンパウロ(Sao Paulo)州の被災地を視察した。州当局の発表によると犠牲者は40人に上っている。

 サンパウロから200キロ離れた沿岸部のサンセバスチャン(Sao Sebastiao)では、24時間降り続いた記録的な豪雨で深刻な被害が出た。現地では捜索・救助活動が続けられている。

 州政府によると、死者は40人に上っており、うち39人がサンセバスチャンで命を落とした。関係当局は、766人が家を失い、1700人以上が避難したとしている。

 ルラ大統領は復興支援を約束。また、災害が後を絶たない状況に触れ、低地や傾斜地など被災しやすい場所に建物を建てないよう呼び掛けた。

 ブラジルでは人口約2億1500万人のうち950万人が、洪水や土砂崩れの危険性が高い地区に居住していると推定される。その多くが貧民街で、「ファベーラ」と呼ばれている。(c)AFP/Luján Scarpinelli