【2月18日 AFP】サウジアラビアは昨年末、異例の冬の雨に見舞われ東部では水害も発生したが、平年より多い降水量が北部の砂漠に生命を吹き込み、紫の花が一面に広がっている。

 イラク国境に近いラフハ(Rafha)砂漠まで、中部から車で6時間近くかけて来たというムハンマド・ムタイリさん(50)は、アラビア語で野生のラベンダーと呼ばれる紫の花の海を眺めながら、「香りを嗅ぎながら、この景色を見ていると心が洗われる」とAFPに語った。

 770キロ離れた首都リヤドから訪れたナセル・カラアーニさん(55)は、「この光景は年に15日から20日ほど見られる」として、花がしおれる前に見に来たと話した。

 テントを張ったり料理をしたりしながら花を楽しむ人々もいた。地元の住民たちは、観光資源が食べられないようにラクダを花に近づけないようにしていた。

 アブドル・ラフマン・マリさんは、鮮やかな花を一目見るために隣国カタールからはるばる車を運転してきた。

 12時間以上かけて来たかいがあるとして、「楽園にいるようだ」と話した。(c)AFP/Rania Sanjar