【2月17日 AFP】ベトナム警察は、伝統薬の材料として使われる予定だったとみられる約2000匹の猫の死骸を発見した。国営メディアが17日、報じた。

 ドンタップ(Dong Thap)省が発行する新聞によると、死骸は16日、省内の食肉処理施設で見つかった。生きている猫も480匹いた。死骸は冷蔵されており、ベトナム北部に輸送される予定だったとみられている。

 ベトナムでは一部で、猫の骨から抽出した成分がぜんそくや骨粗しょう症を治癒すると信じられている。

 同国では犬猫の肉の食用は合法。多くの飲食店で提供されているが、肉の生産元を示す証書が必要となる。ドンタップ省の施設では、食肉処理の許可やトレーサビリティーの詳細に関する書類がそろっていなかった。ただし現時点では、本件に関連した逮捕者はいない。

 動物愛護団体「フォー・ポーズ・インターナショナル(Four Paws International)」によると、同国では違法な野生動物取引により、毎年最大で百万匹の猫が犠牲になっていると推定されている。(c)AFP