【2月16日 AFP】スリランカで野生のゾウやシカがプラスチックを食べ相次ぎ死んだことを受け、政府は14日、6月から使い捨てプラスチックを禁止すると発表した。

 バンドゥラ・グナワルダナ(Bandula Gunawardana)内閣報道官兼マスメディア相によると、プラスチック製のカトラリーとカクテルシェーカー、造花などの製造・販売が対象となる。

 プラごみが環境と野生動物に与える影響を調査するために設置された委員会の提言を受けたもの。

 スリランカでは2017年、鉄砲水への懸念から非生分解性ビニール袋が禁止された。

 北東部では野外ごみ捨て場をあさったゾウやシカが死ぬ事態が相次いだ。死骸を解剖した結果、廃棄食品と一緒にプラスチックを食べたことが死因だと判明したことから、21年にはプラスチック製のカトラリーや食品パッケージ、おもちゃの輸入も禁止となった。

 しかし、国内でのプラスチック製品の製造・販売は規制されなかった。

 スリランカでは、ゾウは神聖視され法律で保護されている。一方、野生動物保護区付近では人間との衝突で、年間ゾウ約400頭と人間約50人が死んでいる。(c)AFP