【2月10日 AFP】シリア国境に近いトルコ南部を震源とする地震の発生から10日で4日が経過し、両国で死者数は計2万1000人を超えた。救助隊は各地で懸命の捜索活動を継続した。ただ、生存率が下がる「発生後72時間」が過ぎ、生存者を発見するのは困難になりつつある。

 両国の被災地で厳しい寒さが続く中、トルコ南部アンタキヤ(Antakya)では、地震発生から80時間以上が経過した9日になって16歳の少女が救出された。少女の父親は歓喜し、悲しみに包まれるトルコ国内も吉報に沸いた。だが、専門家は死者数がさらに増える恐れがあるとの見方を示している。

 トルコでは、政府の震災対応に対する不満が高まっている。被害の大きかった地域の一つ、アドゥヤマン(Adiyaman)県ではある男性がAFPに「地震により命を落とさなかった人も寒さの中で死ぬまで放置された」と政府への怒りをあらわにした。

 レジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は8日、政府の対応に「不備」があったことを認めた。(c)AFP