【2月1日 AFP】欧州連合(EU)内で2022年に販売された新車のうち、電気自動車の割合が12.1%と過去最高になったことが、欧州自動車工業会(ACEA)が1日に発表した統計から明らかになった。

 欧州では、化石燃料を動力源とする自動車の削減が進んでいる。19年には電気自動車販売の割合は1.9%だったが、21年には9.1%になり、22年も続伸した。電気自動車の販売台数は前年比で28%伸び、110万台以上の販売を記録した。

 EUは、二酸化炭素(CO2)排出量と除去量を差し引きゼロにする「カーボンニュートラル」を2050年までに達成するため、35年にハイブリッド車(HV)を含むガソリン車およびディーゼル車の新車販売を禁止することで合意している。

 電気自動車の販売台数の増加には、年末に売り上げが急増したドイツ国内での好調な販売が大きく寄与した。ノルウェーでも、5台のうち4台が電気自動車となり、過去最高の割合を記録した。

 一方、ハイブリッド車も売り上げを伸ばし、自動車販売に占める割合は22.6%となった。

 ACEA会長を務める仏自動車メーカー、ルノー(Renault)のルカ・デメオ(Luca De Meo)最高経営責任者(CEO)は、欧州の自動車メーカーは電動化に向けて2500億ユーロ(約35兆円)を投じており、「自動車業界は急速に変化している」と述べた。ただ、電気自動車の充電スタンドの数を増やす必要があり、さらなるインフラ整備が必要との認識を示した。(c)AFP