【1月20日 AFP】元フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)ドライバーのジャン・アレジ(Jean Alesi)氏(58)が、爆竹を使った悪ふざけで妹の元パートナーの事務所の窓を損壊した事件で、仏ニーム(Nimes)の裁判所は19日、同氏に無罪判決を言い渡した。

 アレジ氏と息子のジュリアーノ(Giuliano Alesi)選手(23)は2021年12月19日、アレジ氏の自宅があるビルヌーブレザビニョン(Villeneuve-les-Avignon)で事件を起こし、「家族同士のいさかいで、人に危害が及ぶ可能性のある手段による器物損壊罪」に問われていた。

 アレジ氏は事件当初、「悪い冗談」のつもりだったと話していた。19日の公判では、事件の全責任は自分にあるとして、「謝罪する。人生において、このような恥ずべき状況を経験したことは一度もなかった。ばかなことをした」と述べつつ、「爆発の威力には本当に驚いた。ただの冗談のつもりだった」と釈明した。

 弁護人のティボー・ドモンブリアル(Thibault de Montbrial)氏は、アレジ家では喜ばしいことがあった時に爆竹を鳴らす伝統があったと説明し、「ジャン・アレジ氏はあの晩、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のせいで数か月間離れていた息子との再会に有頂天になっていた」と述べた。

 検察側も「悪い冗談」だったとの主張を認め、アレジ氏による損害賠償の支払いも済んでいるとした。

 アレジ氏は現役時代、フェラーリ(Ferrari)などからF1に13シーズン参戦し、グランプリ1勝を挙げた。(c)AFP