【1月17日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2023)は16日、男子シングルス1回戦が行われ、大会連覇を目指す第1シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は、ボールボーイにラケットを持ち去られて試合が一時中断しながらも勝ち上がった。

 ロッド・レーバー・アリーナ(Rod Laver Arena)で行われたジャック・ドレイパー(Jack Draper、英国)との初戦で、36歳のナダルは第1セットのゲームカウントを4-3とした場面で思わぬハプニングに遭遇。困惑したような顔で、「ラケットを返してもらわないと」と主審に訴えた。

 すぐには何が起きたのか不明だったが、ナダルがストリングの張り替えを頼んだところ、ボールボーイがラケットを取り違えていたことが分かった。ナダルはドレイパーにも「ボールボーイにラケットを取られたんだ!」と笑いながら叫び、中断の理由を説明していた。

 それでも、四大大会(グランドスラム)通算22勝を誇る王者ナダルが大きな影響を受けることはなく、第2セットは奪われたものの7-5、2-6、6-4、6-1で勝利。試合後にはスポーツテレビチャンネルのユーロスポーツ(Eurosport)に対し、「気が散るどころか、ただ面白い状況だった」と振り返った。

 また、「『ストリングの張り替えが必要だ』と頼んだけれど、そうしなければならなかったのは別のラケットだったんだ」と明かし、「彼が持っていったのは、自分がプレーに使うつもりのラケットだった。だけど、大丈夫。持っていかれても、全く問題なかった」と語った。

 ナダルはメルボルンパーク(Melbourne Park)で臨む2回戦で、マッケンジー・マクドナルド(MacKenzie McDonald、米国)と対戦する。(c)AFP