【1月15日 AFP】手頃なレストランで2万1000米ドル(約270万円)以上、ベーカリーで1日に1万700ドル(約140万円)。ブラジルのジャイル・ボルソナロ(Jair Bolsonaro)前大統領の公務用クレジットカードの明細が公開され、浪費ぶりが物議を醸している。

 ボルソナロ氏は大統領在職時、大統領の公務用クレジットカードの明細を含む公的情報を100年間非公開とした。しかし、後任のルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ(Luiz Inacio Lula da Silva)大統領はこの規定を撤廃。政府ウェブサイトに13日、カード明細が掲載された。

 それによると、ボルソナロ氏が大統領を務めた4年間で総額2760万レアル(約6億9000万円)以上が使われていた。公務用クレジットカードはボルソナロ氏のほか、21人が使うことができた。

 同氏は公務用カードは「1銭も」使っていないとたびたび主張していた。だが、ニュースサイトUOLの分析によると、2019年、20年、21年の休暇期間中、計23万5000ドル(約3000万円)以上が使われていた。

 このほか、ガソリンスタンドで1回に1万4000ドル(約180万円)近く、サンパウロ(San Paulo)州の海沿いのリゾート、グアルジャ(Guaruja)の高級ホテルを数回訪れた際には計28万6000ドル(約3700万円)を使っていた。

 特に食事代で高額出費が目立つ。ロライマ(Roraima)州ボアビスタ(Boa Vista)のレストランでは、1回の訪問で2万1000ドル以上の支払いがあった。これは、この店の最も高価な料理であるローストチキン2000皿分に相当する。

 リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)のベーカリーでは、4年間で計7万1000ドル(約900万円)以上が使われた。うち約1万1000ドル(約140万円)はボルソナル氏の息子の結婚式翌日に使われたものだった。リオの通りをボルソナロ氏の支持者がバイクで行進した前日にも多額の支払いがあった。

 アイスクリーム店では計1600ドル(約20万円)が支払われている。(c)AFP