【1月11日 AFP】フィリピンの首都マニラで8日未明、奇跡的な力を持つと信じられている黒いキリスト像を山車に載せて市内を練り歩く恒例の「ブラックナザレ(Black Nazarene)祭」が開催された。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で3年ぶりとなった今年のブラックナザレ祭では、感染拡大予防の取り組みとして、本来のキリスト像を登場させず、また例年より1日早い8日に開催し、参加者の数を抑制した。

 等身大の黒いキリスト像をめがけて大勢が殺到する祭りは例年、熱狂的な盛り上がりを見せる。黒いキリスト像に触れたり近づいたりすると難しい病気が治るといった幸運が舞い込んでくると広く信じられているのだ。

 教会関係者によると、真夜中のミサ後に始まった行進には推定8万人以上が参加。通常であれば数十万人の参加者がある。

 ただ、今年は開催当日に参加者が密集しないよう、キリスト像がマニラ市内や近郊の教会を数週間かけて巡回。信者が像を近くで見たり触れたりできるよう機会を設けていた。

 映像はマニラで8~9日に撮影。(c)AFP/Allison JACKSON