【1月7日 AFP】ブラジルのルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ(Luiz Inacio Lula da Silva)新大統領の妻、ジャンジャ(Janja)ことホザンジェラ・ダシルバ(Rosangela da Silva)氏(56)は5日、アウボラーダ宮殿(Alvorada Palace、大統領官邸)の破損がひどく、美術品や家具が紛失している問題にも取り組む考えを明らかにした。

 ホザンジェラ氏は地元テレビ局グロボ(Globo)に宮殿を案内し、ジャイル・ボルソナロ(Jair Bolsonaro)前大統領の在任中に荒れ放題になっていると述べた。

 昨年5月にルラ氏と結婚したホザンジェラ氏は、建物の主要構造部が「劣化」したままになっていると述べ、破れたじゅうたんや傷んだ床、割れた窓、水漏れの跡が残る天井、家具が取り除かれた広間などを撮影班に示し、紛失または破損した家具や美術品は数知れず、19世紀の美術品も床に放置されていたと説明した。

 ボルソナロ氏が毎週、極右の支持者向けに動画を配信していた書斎周辺には電子機器が散乱していた。

 ホザンジェラ氏は、夫妻で宮殿に移る前に改修工事を行うとともに家具と美術品の目録を作成するとし、「この建物は国の史跡として登録されている」と述べ、「入居した大統領が歴史的な国有財産を持ち去る事態が二度と起きないように、この中にあるものを目録に加えていこうと考えている」と話した。(c)AFP