【1月6日 AFP】英国のヘンリー王子(Prince Harry、38)が来週発売予定の自伝「スペア(Spare、原題)」で、アフガニスタン従軍時にイスラム主義組織タリバン(Taliban)の戦闘員25人を殺害したと告白している。英メディアが5日、報じた。

 王子は英陸軍の一員として2度、アフガンに派遣された。1回目の2007~08年には空爆の際の航空管制官を、12~13年には攻撃ヘリコプター「アパッチ(Apache)」のパイロットを務めた。

 英紙デーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)によると、王子は自伝で、パイロットとして「人の命を奪うこと」につながる六つの任務を遂行したと述べ、そうしたことに誇りも恥もなく、標的を排除するのはチェス盤から「駒」を取り除くようなものだったと表現している。

 王子はこれまで、アフガンで何人を殺害したかを公表していなかった。だが、アパッチの機首にはビデオカメラが取り付けられていたため、殺害した人数を明確に把握できていた。「私の(殺した)数は25人だ。満足できる数字でも、恥じる数字でもない」と記している。

 王子は01年9月11日の米同時多発攻撃と、犠牲者の家族と面会したことを挙げて自らの行為を正当化。米同時多発攻撃の実行犯と賛同者は「人類の敵」であり、そうした人々との戦いは人道に対する罪への報復だと主張している。(c)AFP