【1月6日 AFP】(更新)米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)の試合中に心停止となったダマー・ハムリン(Damar Hamlin)が「目覚ましい改善」を示し、意識を回復してコミュニケーションが取れていると、所属チームのバッファロー・ビルズ(Buffalo Bills)と担当医が5日に明らかにした。

 24歳のハムリンは、2日のシンシナティ・ベンガルズ(Cincinnati Bengals)戦の途中で倒れ、フィールド上で心肺蘇生措置が取られた。依然として重体で、人工呼吸器につながれ会話はできないものの、医師によると筆記での意思伝達は可能であるという。

 最初に目覚めた際には、ベンガルズ戦でビルズが勝ったかどうか聞いてきたといい、医師は「答えはイエスだ。ダマー、君は命の勝負に勝ったんだ」と返したことを明かした。

 ベンガルズ対ビルズ戦はアクシデントを受け中断し、そのまま延期となっていたが、NFLはこの日、両チームや選手会(NFLPA)と協議した結果、中止にすることを決めたと発表した。

 別の医師は、試合中の医療スタッフの「本当に素晴らしい」対応がハムリンの命を救ったと称賛。「この3日間は長く厳しい道のりだった」とした上で、同選手が「かなりの目覚ましい改善」を示しているとも補足した。

 心停止が起きた原因ついては、可能な状況になってから詳しい検査を行う必要があるとしている。報道陣からはハムリンの長期予後に関する質問も多かったが、「今後について推測するのは完全に時期尚早だ」と答えた。

 どちらの医師も、現時点では人工呼吸器を外せるようになることに集中していると話した。(c)AFP