【1月3日 AFP】ニュージーランドとオーストラリアを巡るニューイヤークルーズに出ていた豪華客船「バイキング・オリオン(Viking Orion)」が、船体に付着した海中生物を除去するため、1週間にわたり国際海域で足止めされた。

 喫水線下の船体に付着する海中生物は「マリングロス」と呼ばれる。豪水産当局はAFPに対し、マリングロスの除去は「潜在的に有害な海洋生物」から同国海域を守るため必要な措置だと説明した。

 バイキング・オリオンは乗客定員930人で、2018年に建造。スパやシアター、スポーツデッキ、プールなどを備えている。

 船舶位置情報サイトの「vesselfinder.com」によると、バイキング・オリオンは先月23日にニュージーランドのオークランド(Auckland)からクルーズに出た。しかし、26日に首都ウェリントンを出航後、予定されていたクライストチャーチ(Christchurch)、ダニーディン(Dunedin)、豪タスマニア(Tasmania)州の州都ホバート(Hobert)には寄港していない。

 その間、豪サウスオーストラリア(South Australian)州アデレード(Adelaide)沖の国際海域で付着物の除去作業が行われた。1月2日夕になって、メルボルンに寄港したことが確認されている。

 クルーズ船を運航するバイキング社はAFPの取材に対し、マリングロスを除去するため複数の都市への寄港を中止したと説明した。(c)AFP