【12月30日 AFP】英国の診療所が、患者にクリスマスメッセージを送ろうとしたところ、肺がんを宣告するメールを誤って一斉送信し、謝罪する騒ぎがあった。

 騒動があったのは、中部サウスヨークシャー(South Yorkshire)州ドンカスター(Doncaster)近郊にあるアスカーン診療所(Askern Medical Practice)。複数の患者の携帯電話に、外科医からのメッセージとして、当該患者に対して末期患者用の申請書を渡すようにとの指示と、「診断名――転移を伴う進行性肺がん」とのメッセージが送信された。

 診療所は20分後に送ったメールで、「先ほどお送りしたテキストメッセージについて、深くおわび申し上げます。これは誤って送信されたものです。正しいメッセージは『クリスマスおめでとうございます。良い新年をお迎えください』でした」と謝罪した。

 誤送信メールを受け取った人数は明らかになっていない。その一人で不動産開発業を営むクリス・リードさん(57)は、折しも肺がんの検査結果を待っているところだった。リードさんは英大衆紙サン(Sun)に、パートナーはメールを見て泣き出してしまったと語った。

 リードさんは診療所に電話をかけたが、回線が混み合っていてつながらなかった。そこで診療所に直接駆けつけると、医師から検査結果は陰性だったと伝えられた。

 今回の騒動について、診療所にコメントを求めたが、今のところ返答はない。(c)AFP