【1月2日 CNS】野菜栽培で有名な河南省(Henan)の野菜の2022年の生産状況は良好だ。しかし、市場の需要は低迷し、省全域での野菜販売が大幅に滞り、11月19日にはその量はピークの16万2100トンに達した。

 一方、都市部では、品薄のため野菜価格が高騰している。需要と供給のバランスが崩れ、新型コロナウイルスの影響による市場での需要や輸送能力の低下が、今回の広い範囲での野菜の滞留の主因となっている。

 指定地域支援、カウンターパート支援、民間の活力を結集させ、「野菜販売戦」が迅速に展開された。河南省の各地は迅速に対応し、野菜販売専門チームを設立した。227の農産物卸売市場や自由市場、スーパーチェーン、コミュニティコンビニなどが集中購買を行ったほか、複数の電子商取引(EC)プラットフォームがライブマーケティング活動を展開した。

 河南省の野菜の滞留状況に対し、農業農村部は最近、中国農産物市場協会などを組織し、国内の一部の大型農産物卸売市場と同省の滞貨野菜産地との特別マッチング活動を開始したと発表した。暫定統計によると、11月22日から28日まで、各卸売市場は同省の4677トンの滞貨野菜をマッチング・購入したという。

 また、輸送障害に対し、多くの地域で感染症対策、物流の円滑化、産業チェーンの循環を守るための調整が始まっている。河南省は先日、野菜の販売促進のための10の取り組みを緊急に導入した。複数の措置の同時実施により野菜農家の販路のマッチングを支援するほか、「1車、1証明書、1コース、有効期間内に何度も往復できる」という革新的な方法を打ち出し、円滑な輸送を確保した。

 現在、河南省の多くの地域でのコロナ対策の常態化に伴い、多くの思いやりのある団体や人びとが、共同購入チームを自発的に結成し、畑から野菜を買い、野菜農家の一時の悩みを解決してくれた。これまでのところ、「野菜販売戦」はまだ続いているが、野菜の滞留状況はひとまず緩和された。

「しかし、長期的かつ根本的には、生産と販売の構造を変え、農民の有効な情報の取得困難という問題を解決し、トップ企業に農民とより密接な関係を結ぶよう指導を強め、農民が市場価格リスクに耐える能力を高めることが必要だ」と、中国社会科学院(CASS)農村発展研究所の李国祥(Li Guoxiang)研究員は述べた。

 この点について、河南九鼎徳盛経済研究院の張保盈(Zhang Baoying)院長らは、ビッグデータの活用を強化することで、資源の合理的配分や、生産と販売の効果的なマッチングを実現し、野菜産業チェーンの安定的かつ強固な発展を高めることを提案した。(c)CNS-工人日報/JCM/AFPBB News