■極めてもろい生態系

 アタカマ砂漠の降雨量はごくわずかだが、広い範囲が霧で覆われるため、地球上で最も生命力の強い地衣類、菌類、藻類などは育つ。また数年に一度、例年以上の雨が降ると、色鮮やかな「砂漠の花畑」現象が見られる。

 生態学や生物多様性を研究する現地NPOの研究員でサボテン専門家のパブロ・ゲレロ(Pablo Guerrero)氏は、アタカマ砂漠の生態系は「極めてもろい」と話し、「降水量や霧のパターンの変化や減少が生物種に直ちに影響します」と説明した。

 ゲレロ氏は、汚染、気候変動、人の定住の影響で、すでに「絶滅したと思われるサボテン種もある」と言う。「残念ながら(環境は)近年、非常に大きな規模で着実に悪化しています」

 映像は今年11月に撮影したものと、2021年10月に撮影した資料映像。(c)AFP/Paulina ABRAMOVICH