【12月22日 AFP】フィリピン国防省は22日、自国軍に対し、係争海域となっている南シナ海(South China Sea)の駐屯地に対する「脅威」があるとして、軍事プレゼンスを強化するよう命じた。前日には近くの海域での中国の「活動」が報じられていた。

 米メディアは20日、中国政府が南沙諸島(スプラトリー諸島、Spratly Islands)で埋め立てを行い、新たな土地が出現していると報じた。

 国防省は、「西フィリピン海(West Philippine Sea、南シナ海のフィリピン名)のいかなる侵犯も同海域内の岩礁の埋め立ても、 パグアサ島(Pag-asa Island、中国名:中業島、Thitu Island)の安全保障に対する脅威である」との見解を示した。

 同省は、軍に対して「パグアサ島近くで確認された中国の活動を受け、西フィリピン海におけるプレゼンスを強化する」よう指示したと明らかにした。

 ロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)前大統領は中国批判を避けてきたが、現職のフェルディナンド・マルコス(Ferdinand Marcos)大統領は中国の領海侵犯に対して強硬姿勢を貫いている。(c)AFP