【12月20日 AFP】サッカーW杯カタール大会(2022 World Cup)がアルゼンチンの優勝で幕を閉じ、リオネル・メッシ(Lionel Messi)を崇拝する多くの人にとって、同選手が史上最高のサッカー選手であるかという議論は正式に終止符が打たれた。

 サッカー界のレジェンドの中で、なぜペレ(Pele)氏やディエゴ・マラドーナ(Diego Maradona)氏より上位に位置づけられないのかという論争において、メッシがW杯の優勝メダルを持っていないことが長らくその証拠となっていた。

 しかし、驚きの展開になった18日のW杯決勝でアルゼンチンがフランスを下したことで、35歳のメッシに対する議論は間違いなく解決した。

 メッシはその輝かしいキャリアの中で37のクラブタイトルを獲得し、バロンドール(Ballon d'Or)を7度、欧州ゴールデン・シュー賞(The European Golden Shoe)を6度受賞している。

 さらにはコパ・アメリカ(2021 Copa America)や2008年の北京五輪を制しており、今後破られることがないであろう数々のゴール数や記録を打ち立てた。

 メッシのキャリアに残されたW杯優勝という唯一の空欄は、3-3で120分を終えPK戦にまでもつれ込んだ決勝に勝利したことでしっかりと埋まった。

 歴代最多となるW杯通算26試合目、自身にとってW杯ラストマッチとなったフランス戦で、メッシは2得点を挙げた。

 しかし、これまで獲得してきたトロフィーの数と種類で、メッシが「GOAT(greatest of all time、史上最高)」の地位を争うペレ氏、マラドーナ氏を上回っているのは明白である。

 3度のW杯制覇という唯一無二の偉業を成し遂げているペレ氏だが、クラブでのキャリアはメッシと比較すると見劣りする。

 スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)に所属していた全盛期、メッシは技術的な面で間違いなく代表チームによる大会を上回っている欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)を4度制覇するなど、欧州サッカー界の頂に何度も達した。

 一方のマラドーナ氏はW杯で1度優勝しているが、バルセロナとイタリア・セリエAのナポリ(SSC Napoli)で大半を過ごした欧州でのキャリアでヨーロッパチャンピオンズカップ(European Cup)を制すことはできなかった。

 代表でマラドーナ氏とチームメートだったホルヘ・ブルチャガ(Jorge Burruchaga)氏は、世代を超えた選手同士の比較には消極的な態度を示し、メッシはその世代で最高の選手だと言うにとどめた。

 W杯決勝を前にAFPの取材に応じたブルチャガ氏は「勝っても負けても、メッシはマラドーナ以上でも以下でもない」と語った上で、「何が起きてもメッシは歴史に名を残すだろう」と続けた。

「世界最高に挙げられ得る選手は過去70年で5人いる。(アルフレッド・)ディ・ステファノ(Alfredo Di Stefano)、ヨハン・クライフ(Johan Cruyff)、ペレ、マラドーナ、メッシだ」

「W杯で優勝してもしなくても、メッシはその中に名を連ねている。それでも彼の優勝を願う」 (c)AFP/Rob Woollard