【12月12日 AFP】ギリシャ当局は12日、サッカーW杯開催国カタールをめぐる汚職事件の捜査で逮捕された欧州議会(European Parliament)のエバ・カイリ(Eva Kaili)副議長(44、ギリシャ出身)の資産を凍結した。

 ギリシャのマネーロンダリング(資金洗浄)対策当局によると、凍結対象となるのは「銀行口座、金庫、事業、その他すべての金融資産」で、親族にも適用される。

 カイリ副議長はベルギー・ブリュッセルで11日、汚職の罪で訴追された。

 ベルギー警察は、W杯開催国でもあるカタールの代理人が、欧州議会の政策協議に影響を与えるため議員らに莫大(ばくだい)な賄賂を渡したとされる事件を捜査。カイリ副議長の自宅では「現金が入った複数の袋」が見つかり、同副議長を含む4人が逮捕された。

 カイリ副議長は元テレビ司会者で、かねてカタールの労働法改革への支持を公言していた。事件を受けて副議長としての任務は停止されたが、議員職にはとどまっている。(c)AFP