【12月7日 CNS】中国・山東省(Shandong)済南市(Jinan)の「済南野生動物ワールド」で、チンパンジーがネギとニンニクを食べていることが中国のSNSで話題となっている。山東人はネギとニンニクを好むため、「山東省では動物すらネギ好き」というワードがホット検索リストに上がった。

 遼寧省(Liaoning)大連市(Dalian)生まれの10歳のチンパンジー「チョコレート」は1日にネギ1本とニンニク3~4片を食べている。ネギやニンニクの外側の皮をむいて食べる器用さを見せる。

 飼育員の王令芳(Wang Lingfang)さんは「2019年10月にチョコレートが来園した当時、気候や風土になじまなかったのか、風邪の症状が出ました。そこでネギとニンニクを少し与えると、とても効果がありました」と振り返る。ネギとニンニクは殺菌や風邪の予防作用があり、飼育員はその後も季節ごとに適量与えている。

 もちろん、チョコレートはいろいろな食べ物が好物だ。午前中にパン、果物、野菜、午後に卵、濃縮飼料、野菜、果物を与えられている。1回の食事の重さは約3〜3.5キロ。王さんは「リンゴ、キュウリ、トマト、ピーマン、レタス、バナナなどを好んで食べています」と話す。

 済南野生動物ワールドでは、ヒヒやテナガザル、マンドリル、マカク、オランウータン、シシバナザルなどの霊長類もネギやニンニク、ショウガを食べている。黒竜江省(Heilongjiang)ハルビン市(Harbin)や天津市(Tianjin)、河南省(Henan)鄭州市(Zhengzhou)など多くの動物園でも秋から冬にかけて寒さと暖かさが折り重なる時期、一部の動物にネギとニンニクを与えているという。(c)CNS/JCM/AFPBB News